鬼平と博雅
小さいころから時代劇が好きです。
特に「鬼平犯科帳」

ドラマの中で、主人公の鬼平がたまに嘆くことがあります。
「最近は急ぎ仕事の盗賊が増えた」

昔は何年も前から密偵を大店にもぐりこませ、
じっくり機を伺って盗みに入り、金だけ盗んで人は殺さない。
親分も子分に対しての情が大変厚かった。

でも最近は、盗みの準備期間も何ヶ月、ひどければ何日。
女子供でも容赦なく殺し、金をあるだけ盗む。
盗賊内の規範もないようなもので、親分子分の間柄も冷めたもの。
昔はもっと大物の盗賊がいたものだが・・・
最近の盗賊は小物で、義というものを知らなくなった
という嘆きなのです。

現代にも通じる悩みのようで、昔もそうだったのね、と思っていました。

ところで、以前実家で片づけをしていたら
小学校時代に使っていた国語のドリルが出てきました。
懐かしくなって見返していたら、問題のひとつに源博雅が出てくる子分、
じゃなかった古文がありました。
夢枕獏の「陰陽師」にも出てくる実在の人物なんですが、
「陰陽師」の中のキャラクター設定がまた良い人で好きなんですよね〜。
とても素朴?な性格の、楽の天才です。

ですので、おお、あの時の問題に出ていたのは彼だったのね、
と思って嬉しく読み返していました。

内容としては、うろ覚えですがこんな話です。

|源博雅が家にいると、強盗が押し入ってくる気配がしました。
|急いで縁の下に隠れて難を逃れると、強盗は金目の物を取って
|出ていったようでした。
|そこで縁の下から出て、部屋の中を見渡すと
|調度品が何もなくなった部屋の中に、ぽつんと横笛が残されていました。
|盗賊は横笛は金にならないと思い、置いていったんですね。

|そこで博雅は唯一残された横笛を手に取り、吹き始めました。
|(博雅氏のことだから、調度品は取られても横笛が残って良かった!
| と思ったのでしょうか)

|その頃、盗賊は高価な調度品をごっそり手に入れ
|ほくほくしながら帰路についていました。
|すると、さっき押し入った家のほうからなんとも言えない笛の音が
|聞こえてくるではありませんか。

|思わず笛の音に誘われ、来た道を引き返します。
|笛の音を辿っていくと、音はさっき自分が押し入った部屋から聞こえてきます。

|もう一度敷地の中に入り、そおっと音のする部屋を覗いてみると
|貴人が横笛を吹いています。

|一方の博雅氏。
|笛を吹いているうちに、強盗に入られたことも忘れて
|夢中で曲を吹いてます。
|しばらく吹いて、ようやく笛を下ろすと
|目の前に人がうな垂れて頭をたれていました。

|その人物は言います
|「実は自分はさっきこの家に盗みに入った泥棒です。
| やんごとなき笛の音に惹かれてこの家に戻り、笛の音を聞いていました。
| 聞いているうちに、自分のしたことが大変罪深いことだと気づきました。
| ですので、この品は全てお返し致します」

|そう言って、強盗は盗んだものを全て返し、去って行きました。

|昔の泥棒は、まだ雅(みやび)というものを理解していたんですよね。
|最近の泥棒はそんな感性もなくなって、嘆かわしい限りです。


・・・って、まあ!
平安時代には、盗賊にも雅の心が要求されたわけですね。
鬼平の時代にこんな盗賊がいたら、ずいぶんな変人と思われるだけでしょう。
盗賊が優雅でどうするの、と思うでしょう。

時代の価値観ってこんなものか、と
目からうろこが落ちた体験でした。

雅(みやび)の価値観を、粗暴な武士が足蹴(あしげ)にしてしまい
武士の価値観が義とか忠になって
でも義とか忠の価値観も、お金とか効率化という価値観に
足蹴にされているのが今なのかと思います。

ならば、いつかお金とか効率化という価値観も
全く別の価値観に足蹴にされる日がくるのでしょう。
何十年後か、何百年後かは分らないですが。

一方で、各時代でも共通の価値観
愛情、誠実さなどなど、もあるわけです。
時代によって、どの価値観がどんな風にクローズアップされるかの違い。
だから、その時代にクローズアップされていない価値観であっても
人道的に外れていない価値観であれば
それに基づいて生きたっていいんじゃないかな
と割り切れるようになりました。
もちろん、その時代に支配的な価値観ではないので
マイノリティー価値観に基づいても社会にどう貢献していくか
ということは真剣に考えないといけないですが。

以前に引き続き、自分の性格でこの時代にどう進んでいくの?
ということを考えていたときのできごとでした。
【2005/05/24 13:51】 | | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
お金持ちになれる黄金の羽の拾い方
イラストもかわいい

2002年にベストセラーになった本。
気にはなっていましたが、先週ようやく読ませて頂きました。

自己啓発の本なのかと思っていましたが、
節税・投資についての本だったんですね。
内容は正直、今の自分には理解しきれません・・・。

でも、一番勉強になったのはこの題名です。
秀逸ですよね。
「お金持ちになれる節税法」よりも、ずっと素敵です。

資産運用についても、そろそろ学び始めるべきか?
いや、今は別のことに集中して
あと1,2年後でも良いかしら。
【2005/05/24 13:49】 | | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
感動経営学
感動経営学

大前研一が設立に関わった、ビーナスフォート(お台場)の
設立経緯を語った本。たまたま図書館で手に取りました。
ビーナスフォートというと宣伝もあまり行わず、雑誌でも見ないので
自分にとってはショッピングモールということくらいしか分っていなかったが
ただのショッピングモールとは違い、
きちんとコンセプトに沿って考えられた施設のようです。

が、この本が書かれてから6年が経過しており
その後あまりビーナスフォートの話題を聞かないということは
成功していないのでしょうか?
何とも分らないので、実際に行ってみようと思います。

ただ、個人的には最近ショッピングモールでのショッピングよりは
銀座とかの小さいお店を見て回ったり
公園で遊んだりする方が好きになっています。
年を取ったのでしょうか・・・
ショッピングセンターにある「文化のなさ」「買えというプレッシャー」
がちょっと苦手になりました。

でも、ビーナスフォートはイベントも多く行っているそうなので
文化的な雰囲気はあるかもしれませんね。
本にもありましたが、ショッピングモール版ディズニーランド
という感じでしょうか。

また、本の後半部分には「街づくり、まちおこし」についての記述もあって
自分にとってはそこが一番考えさせられる内容でした。
私も過疎の町出身なので。

この本の中で言っているのは、
「まちおこし」と言っても、本気でやろうとしている人は少ない、ということです。
ほんとにそうですよね・・・

なぜその町に住み続けるのか、なぜその町を盛り上げる必要があるのか
がしっかりしていないと、結局は成功しないのでしょう。
私の中でも、まだはっきりしていません。
【2005/05/24 13:48】 | | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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